2分10秒過ぎたあたりで、思わず息を飲む。あまりの光景に、そこからしばらく呆然としてしまい、慌てて遡って聞き直す。これを「知性」と呼ばずして何をそう呼ぶのか? (計4分20秒の短い映像)
----以下、無断ですが、日本語字幕を書き写しました。
問題あれば消します。その後の世界情勢については、ご存じのとおりです。
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【空席の国会演説】
バーニー・サンダース 1991年
(湾岸戦争勃発の翌日の米国議会)
“
私たちは間違いを犯してはいけない。
今日は、悲劇の日だ。
人類にとって、
イラクと米国の人々にとって、
そして国際機関である国連にとって、
さらに地球と子どもたちの未来にとって
悲劇の日だ。
途上国では今日1日で
3万世帯が餓死しているというのに、
米国はこの戦争に数十億ドルを投じる。
米国内の25%の貧困層に
最低限の生活保障を与えたくても
そのための財源が足りないというときに。
米国は「ほぼ全世界」と結束し、
サダム・フセインという悪意の独裁者による
非合法的かつ暴力的な
クウェート侵攻に立ち向かうために
われわれの大統領が決断したのは
中東の和平と米国の目標という名目の
このとてつもない規模の戦争、
初日の空爆がもたらす死と崩壊の規模としては
おそらく前例がない戦争だ。
この判断には、到底賛成できない。
今始まろうとしているこの悲劇に対して、
私は3つの懸念を持つ。
まず、今米国が連合している中東各国の政権について。
シリアはテロリスト的独裁国家、
サウジアラビアとクウェートは封建的独裁国家、
そしてエジプトは、この戦争への参加と引き換えに
70億ドルの借金返済が免除された。
昨夜「解き放たれたもの」は、
長期的な視点から見て、
いつか中東において米国に大きな損害を
もたらすと確信している。
明らかに、米国と連合国はこの戦争に勝つだろう。
しかし、これによって引き起こされる死と崩壊は、
途上国の人びと、とりわけ中東の人びとから
忘れられる日はすぐには来ないだろう。
私がとくに恐れるのは、
戦争および米国軍の甚大な武力行使が
この複雑で悲惨な中東危機の解決策として
選択されてしまったことだ。
いつか私たちは、この決断を後悔する日が来る。
この地域にこれから何年にも渡って
あらゆる紛争を引き起こすきっかけが、今
作られようとしている。
2つ目に、米国政府と連合国が
この戦争に勝つことは疑いの余地が無いが、
しかし、米国の人びと、
とりわけ労働者、貧困層、高齢者たちが
この戦争に勝つ事はない。
歩道や橋の下で眠る
この国の200万人のホームレスたちが
この戦争に勝つ事はない。
なぜなら、彼らに家を与えるための
財源が無くなるのだから。
医療費が負担できない何千万人というアメリカ人が
この戦争に勝つ事もない。
彼らに必要なものを与える財源が無くなるのだから。
土地を奪われているバーモント州の小規模農家たちが
この戦争に勝つ事もない。
社会福祉と医療補助金に頼る子どもたちと
高齢者たちも同じだ。
(そして3つ目として)
戦争が始まってしまった今、直ちに行うべきことは、
米国ができるあらゆる手段を使って
不必要な流血を阻止し、
この国の兵士たちを生きて健康な状態で
母国に戻す事だ。
議員諸君に呼びかけたい。
大統領に、直ちに空爆を停止する事を求めよう。
そして、国連総長は直ちにイラクへ行き
クウェートからの撤退を求める
話し合いの開始を要求しよう。
私たちのできる事すべてを行ない
不必要な流血を回避しよう。
以上。
”
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