最近は「1/2成人式」などという行事が小学校であるようで「子供に宛てた手紙を書いて持たせてください(内容は見せないように)」とのお達しが学校からありました。
夜中の作業の合間に書いてみたのですが、いい感じに酒も回って割と素直に書けたもので、記念に貼っつけておきます。
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今年(2014年)は東京でも、日本各地でも何十年に一度という大雪に見舞われた、大変な冬になりました。そんななかで<H>がたいした風邪もひかず、雪でひっくり返って頭を打ったりもせず、元気でいてくれることが、パパにもママにも大きな幸せであり、喜びです。
このあいだは、この寒さを物ともせずに代々木公園のステージで堂々と踊るダンスチームのなかの、楽しそうな<H>の姿を眺めながら、人生って素敵だなと感じたりもしました。大人のチームに<H>たち小学生も混じって、まったく見劣りせずに迫力さえあった。すごいなと感心しました。代々木公園デビュー、横浜赤レンガ倉庫に続いて先を越されてしまいました。ダンスばかりでなく、難しい勉強を自分でできる限り頑張っているのもよく知っています。料理の手付きなどもなかなか様になってきた。成長すると、できることが増えて、楽しいことも、新しい興味も、どんどん増えてゆくのだなと、今まさに成長まっさかりの<H>の様子を見守りながら、パパもママも幸せな時間を楽しんでいます。学校の友達と仲良く笑いながら遊んでいる姿を見せてくれるのも、本当に嬉しいことです。パパが仕事から持って帰ってくる本を、楽しそうに読んでくれるのも嬉しい。本は大事だよ。読んでいるといいことあるよ。パパもママも保証します。保証っていうのは、約束するっていうことね。
ところで、できることが増えると、どういうわけだか、できないことも増えてゆきます。こうできる、ああできる、こうしたい、ああしたい、そういうイメージが頭のなかで具体的に(リアルに)なってゆくから、イメージに追いつかない歯がゆさみたいなものが、つい「できない!」という気持ちになってしまうようです。歯がゆさっていうのは、ちょっと違うけど悔しさみたいなものです。これはこの先、<H>が大人になっても変わらない。つまり<H>は大人になりつつあるということだよね。
できることが増えると、どうしてできないことが増えるんだろう。
そのヒントは「こうしたい!」と思うことにある気がします。こうしたいのいに、思うようにならない! これは本当に大変だ。でも、あまり気にしないでいいです。少なくとも、パパはそう思います。ママはまた違う考えかもしれないから、それはいつかママに聞いてみてください。
なぜ気にしないでいいんだろう? 変なふうに聞こえるかもしれないけど、それは「こうしたい!」があるからです。「こうしたい!」と考えていれば、いろんなことがその方向に近付いていきます。ダンスが上手になりたければ、どうやったら体が動くのだろうと考えるものだし、美味しいものを食べたいと思えば、どうすれば美味しい料理ができるのかを考えるものです。思った通りに体を動かせるようになるまでには、ああでもない、こうでもないと、何度も何度も体を動かします。美味しいはずと自信を持って作った料理がそれほどでもなかったら、どこで失敗してしまったのかを考えます。そうこうしているうちに、体の動きもイメージに近付いてゆくし、料理も美味しいお皿が増えてゆきます。保証します。
何が言いたいのかと言うと、つまり、「こうしたい!」ということさえあれば、先ずはそれでいいっていうことです。そう思ってさえいれば、あとは勝手にできるようになってゆくから、心配しないように。
ひとつ、付け加えて言いたいことがあるとすれば、その「こうしたい!」ことが、いったい何なのかということです。ダンスは踊る人も、見る人も、みんな楽しい。料理なら作る人も、食べる人も、みんな美味しい。楽しいのも美味しいのも、幸せです。いや、みんな好き嫌いはあるだろうけど。でも、なるべくたくさんの人が幸せな方がいいよね。自分だけが楽しくなるために「こうしたい!」というのは、パパもママも苦手です。なぜなら自分だけが楽しくて満足することなんて(たぶん/絶対に)ないと思うからです。
……ということで、<H>は今のところ、まったく問題ありません。面白い人生の最初の10年を、見事にスタートしました。おめでとう! これから先も、そのままズンズン進んでください。
二〇一四年(平成二十六年)二月二十五日
田内万里夫
<H>様
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3年前の東日本大震災の地震と津波の大災害。そして起こった福島第一原子力発電所の大爆発の事故とその影響、今子供が育っているこの社会と、僕の育ってきた社会、もしくは時代、そんなことなども踏まえたり交えたりしながらいろいろ書こうかとも思ったけど、めちゃめちゃ長くなってしまいそうだし、やめときました。手書きで清書しなきゃいけなかったし。
この世に生を受けた子供たち、その子供たち、そのまた子供たち、そのまたまた子供たち…… 皆の人生がなるべく幸せでありますように。
そのためにぼく達の人生が活きますように。
posted by マリオ曼陀羅 at 07:16|
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