本の表紙を紹介するアレがいくつかこちらにも回ってくるのだが、正直なところ、そういうのがちょっと苦手なので…… これでご勘弁ください。
……例えば次の2冊の表紙(と中身のチラ見せ)を紹介してみます。
※いずれもTrolley Booksという出版社から出されたゴリゴリのフォトジャーナリズムです。書籍情報は末尾に置きます。
●先ずは1枚目、表紙。2001年、イラク戦争勃発後、壊滅状態のバグダッドに入ったフォトジャーナリストが、破壊しつくされた市街地の写真屋のラボで見つけて持ち帰ったフィルム。現像したらタリバン兵達の出兵前のポートレイトの大量のネガだった。そのポートレイト集。この青年達も(少年も!)人生にやられたんだよね。……誰が受け取るべき写真だったんだろう。
●もう一冊もイラク戦争。ただし、こちらは米軍の帰還兵たちのその後を追った本。四肢のどこかを失い、もしくは精神を破壊された青年達の姿を写真に収めることで、問題を突きつけようとしている(マイケル・ムーアがLA Timesで取り上げたこともある)。……誰が受け取ることになる写真なんだろう。
世のなか本は山ほどあるけど、たとえば(FBのインターフェース的に)分かりやすく、また対比として面白い上記の2冊。いずれもイラク戦争にフォーカスを当てたフォトジャーナリズムの写真集。それぞれの視点から。
視覚的であることを考え写真集を2冊取り上げてみたけど、テキストで記録された本もヤバイのがどっさりある。優れた本は山ほど、ひっそり出てます。ノンフィクションも、フィクションも。
本が大切なのではなく、その内容が大切なのです。だからそれを収める本が媒体として大切である、ということなのだが……。なんでかっていうと、本はデジタルのデータよりもパッケージとしての保存が効くんですよ。
▶ TALIBAN by Thomas Dworzak
▶ PURPLE HEART by Nina Berman
人の頭のなかは未知数だと思う。
※FB上での個人的な本の写真は次のリンクに、たまにUPしててます: