(品川亮 × 吉田知哉 × 田内万里夫)
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■『69:A Half-Open Door』作品紹介:
1960年代末、今では想像もつかないくらい特別なことが起こっていた。
理想と希望があと一歩で実現されそうな状況が到来していただけではなく、たとえ短い期間ではあっても、それらがすでに現実のものとして存在していた瞬間があったのだ。
この作品では、若者としてその時代を生きた人々(ジャック・ケッチャム、バリー・ギフォード、スティーブ・エリクソン、ほか多数)の証言から、その瞬間の風景を幻視する。
それはまた、行き止まりに突き当たっているように感じられるこの現代社会を、より良いものにするために必要な智慧をもたらしてくれるのではないだろうか。
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■ 品川 亮(Ryo Shinagawa)
文筆、編集、映像制作業。著書に『〈帰国子女〉という日本人』(彩流社)、共編著に『ゼロ年代プラスの映画』(河出書房新社)など。『絶望図書館』、『トラウマ文学館』(ちくま文庫)、『絶望書店』(河出書房新社)では英米文学作品の翻訳を担当。編集担当書籍は、『ウォーキング・デッド』シリーズ(現・ヴィレッジブックス)、カート・ヴォネガット『これで駄目なら』、『絶望名人カフカの人生論』、『出ない順 試験に出ない英単語』(すべて飛鳥新社)ほか。映像作品に『H・P・ラヴクラフトのダニッチ・ホラーその他の物語』(東映アニメ)などがある。雑誌『STUDIO VOICE』元編集長。
■ 吉田 知哉(Tomoya Yoshida)
編集者、クリエイティブディレクター。株式会社コンセントで出版事業開発やデザインディレクションをおこなっている。ビー・エヌ・エヌ新社前編集⻑。『ブルーノ・ムナーリの本たち』、『Wabi-Sabi わびさびを読み解く』、ヨゼフ・ミューラー=ブロックマン『遊びある真剣、真剣な遊び、私の人生 解題:美学としてのグリッドシステム』などを手がける。プロジェクトの入賞歴として、東京ADC賞、グッドデザイン賞、米・ニューヨークTDC、独・iF デザインアワード、英・D&AD賞など。「一冊の本を売る本屋」森岡書店銀座店のプロデューサーでもある。
■ 田内 万里夫(Mario Tauchi)
本名もしくはマリオ曼陀羅の名義でアーティストとして活動、国内外で作品発表やパフォーマンスをおこなう。『LOVE POP! キース・ヘリング展 アートはみんなのもの』(伊丹市立美術館・2012年)にて、壁画プロジェクト【キースの願った平和の実現を願って】を担当。2019年にはニューヨークのHACO NYCで個展を開催。その他、国内外での展示やパフォーマンス多数。『心を揺さぶる曼陀羅ぬりえ』(猿江商會)など、イギリス、台湾、イタリアでも出版。訳書に『なぜ働くのか』(朝日出版社/TED BOOKS)。版権エージェントとして働きながら、出版系WEBメディア「DotPlace」にて、翻訳出版の世界を描いた『SUB-RIGHTS』を連載中。
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