年越しは親元に孫、うちの子等を連れて行って過ごし、束の間のんびり。呑もうと思っていた弟シモンとは、シモンが年明け5日締め切りの仕事を抱えていた為、落ち着いて呑めず。まあ僕も里帰りに持ち帰った、ある原稿と夜中は格闘していた。年明けは今度は奥さんの実家でファミリー大集合の宴会。楽しかった。
仕事初めがあってまた仕事し飲み続けて三連休の週末に一息。今夜はTobin Ohashi Galleryの企画展『JAPANATION』の初日であり、同ギャラリーの新年会というので、日中事務所で仕事して、その足で夕暮れ時、ギャラリーに向かった。生活が慌ただしくて、自分の作品が展示されていることすら前日まで知らないような状態だったので、馬喰横山A2出口からギャラリーに向かう暗い道、先に見える光のなか、通り沿いのウィンドーに自分の作品が並んでディスプレイされているのを遠くから見て驚いた。画廊内に足を踏み入れると、そこにも数店、大きいものから小さなものまで飾ってもらっていた。新年早々なんだか嬉しい驚きだった。
年明け仕事初めの後に立て続けに人と会っている。連夜のように仲間と飲んで、帰宅したりしなかったり。今年はそんな感じで時間が過ぎてゆくのかなと、漠然と思っていたので、ギャラリーでは力が抜けてしまった。
そうだ、これもあったんだという感じ。
否応なく、今月末の伊丹市立美術館の「キース・ヘリング展」での壁画のパフォーマンスとワークショップのことを思い出す。新幹線のチケットを買ってしまわなくては。21日(土)の初日と、その翌日22日(日)。翌週28日(土)29日(日)、合わせて四日間、美術館の外壁との格闘だ。現場は屋外。チラシを見ると「雨天決行」とある。有名な「六甲おろし」を、壁画を描きながら初体験させてもらえるとは光栄だ。
Tobin Ohashi Galleryの新年会にそのまま流れ、いつもの鳥番長へ。
絵の方でも気合いが入った。よし。
絵はとにかくライフワークなので、結局どんなことがあろうとも描くのだろうな。時にいろいろと言われながらも。
今、関わっている本で、特にプッシュしたいのは以下:
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
ジョナサン・サフラン・フォア
http://www.amazon.co.jp/dp/4140056037/
『花言葉をさがして』
ヴァネッサ・ディフェンバー
http://www.amazon.co.jp/dp/4591127001/
『原発事故20年』
ピエルパオロ・ミッティカ
http://www.amazon.co.jp/dp/4760140476/
『こうして世界は誤解する』
ヨリス・ライエンダイク
http://www.amazon.co.jp/dp/486276116X/
『日中危機はなぜ起こるのか―アメリカが恐れるシナリオ』
リチャード・C・ブッシュ
http://www.amazon.co.jp/dp/4760140387/
……それから、まだ発表できない数冊…… 今年のスタートはここからだ。
年明け、元旦の地震があって、マグニチュード7、震源地は千葉沖だった。その影響かどうかは不明だが、大気中の放射線の線量が上がったという情報が行き交った。
幼い子供を育てるには最悪の環境だ。
こんな運任せのような育児はしたくない。もうどうしようもないのかな。……そうも言っていられない。
子供達だけではなく、震災、津波、原発事故、身の回りにも傷付いてしまった人達が少なからずいる。
今年は去年の続きの年だ。
上記『原発事故20年』のピエルパオロが年越しで福島入りのため、来日していた。明朝帰国する。一昨夜、柏書房の担当者達と一緒に飲んだ。このような事件の前では、例えば日本国政府であれローカルな自治体ということになるのだろう。国家を越えた大きな力が明らかに作用していると知れる、なんとも言えない時を過ごしている。
どうしようもないとは思いたくない。
深夜に帰宅、眠っている子供が寝言で楽しそうに笑う。
この瞬間を目撃するのは人生の奇跡だ。
眠っている子供が眠りながら夢の中で笑うのを目撃するのはラッキー。すんげーかわいいし、信じられないほど無邪気。幸せ。こればっかりは代替するものないなぁ。
今のところ、元気に育ってくれているのだなと実感できる。問題はここから先だな。
この瞬間、郡山で通常の倍の線量が計測されている。
なにがあったんだ。
この壁画とワークショップの準備も、そろそろしてしまわなきゃ……。
いろんなことがあるなあ。
【関連する記事】